デジタル通貨とは?資産のデジタル化時代の到来!仮想通貨(暗号資産)・電子マネーとの違い
勝WIN日本統括責任者 大崎慶2025年9月1日、防災の日。大きなニュースが飛び込んできましたね。
ゆうちょ銀行のデジタル通貨導入のニュースです。「デジタル通貨」「仮想通貨(暗号資産)」「電子マネー」…。ここ最近よく耳にしますが、それぞれの違いを正確に把握していますか?


キャッシュレス化の波とともにますます注目を集めるこれからの『お金のかたち』について、基本的な知識から気になる「違い」について、分かりやすく説明していきます。特に、ゆうちょ銀行が導入を決定したデジタル通貨「DCJPY」についても解説。加えて海外のデジタル通貨ってどれほど流通しているのか?海外のデジタル通貨についても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
デジタル通貨とは?
本来「デジタル通貨」とは、その名の通りデジタルデータで表現されるお金を指します。このデジタル通貨という大きな枠組みの中に、「電子マネー」「仮想通貨(暗号資産)」そして「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」などが存在します。今後、日本においてCBDCが発行されることが決まれば、「デジタル通貨」が意味するのは「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」になると言っても過言ではありません。日本銀行のHPでは、以下のとおり公表されています。
一般に「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」とは、次の3つを満たすものであると言われています。(1)デジタル化されていること、(2)円などの法定通貨建てであること、(3)中央銀行の債務として発行されること。中央銀行デジタル通貨は、誰でも24時間365日使える現金をデジタル化したような支払決済手段が主に想定されます。なお、わが国でこうしたデジタル通貨を導入するかどうかは、内外の情勢も踏まえ、今後の国民的な議論の中で決まっていくものと考えています。日本銀行としては、その前提になるものとして、しっかりと検討を進めています。
引用元:日本銀行
仮想通貨(暗号資産)とは?
では逆に仮想通貨(暗号資産)が意味するところは、どこになるのでしょうか?
国家や中央銀行のような公的な発行主体や管理者が存在しない、インターネット上で取引されるデジタル資産となりますね。代表的なものにビットコイン(Bitcoin)やイーサリアム(Ethereum)があります。銀行ではなく、主に「取引所」と言われるところで扱うものになります。特徴としては以下2点です。
- 価格が変動する
株式のように、需要と供給のバランスによって価格が常に変動します。そのため、決済手段としてだけでなく、投資・投機の対象としても注目されています。 - 国境を越えた送金が容易
銀行などの金融機関を介さずに、個人間で直接、安価でスピーディーに国境を越えた送金が可能です。
電子マネーとは?
電子マネーは、日本円などの法定通貨をデジタル化したもので、私たちにとって最も身近なデジタル決済手段と言えるでしょう。例をあげるとSuicaやPASMOなどの交通系ICカードや、PayPay、楽天ペイといった決済サービスがこれにあたります。
- 価値が安定している
電子マネーは、チャージした金額(法定通貨)と同等の価値を持つため、仮想通貨のように価格が変動することはありません。「1円=1円」の価値が常に保証されています。 - 発行主体が企業
鉄道会社やIT企業などが発行・運営しており、その企業のサービス圏内や加盟店で利用することができます。
デジタル通貨・仮想通貨・電子マネーの決定的な違い【一覧表】
ここまで解説した3つの違いを、分かりやすく表にまとめました。
| 中央銀行デジタル通貨 | 仮想通貨(暗号資産) | 電子マネー | |
| 概要 | デジタル化された法定通貨の中央銀行債券 | インターネット上の財産的価値 | 法定通貨を電子化したもの |
| 発行主 | 中央銀行、日本銀行、民間銀行 | 特定の管理者なし(分散型) | 企業 |
| 価値への影響 | 法定通貨、資産など | 需要と供給 | 法定通貨 |
| 価値の変動 | あり(小さい) | あり(大きい) | なし |
| 技術 | ブロックチェーンなど | ブロックチェーン | ICチップ、QRコードなど |
| 具体例 | CBDC、DCJPY | Bitcoin、ETHなど | Suica、PayPay、楽天Edyなど |
デジタル通貨の使い方
デジタル通貨の使い方は、その種類によって異なりますが、主にスマートフォンアプリや専用カードを利用します。
- アプリやウォレットを入手する
スマートフォンに専用のアプリ(ウォレット)をダウンロードします。 - 資金をチャージ(ポイント購入)する
銀行口座やクレジットカード、コンビニのATMなどから日本円をポイント購入し、デジタル通貨に交換(チャージ)します。 - 支払い(決済)に利用する
店舗のレジで、QRコードを提示したり、専用端末にスマートフォンやカードをかざしたりするだけで支払いが完了します。 - 個人間で送金する
アプリを使って、友人や家族に手数料無料で、または安価な手数料で送金することも可能です。
ゆうちょのデジタル通貨「DCJPY」とは?
最後に、日本で大きな注目を集めているゆうちょ銀行のデジタル通貨の取り組みについてご紹介します。
ゆうちょ銀行は、2026年度にもデジタル通貨「DCJPY(ディーシージェーピーワイ)」を導入することを決定しました。これは、民間企業が連合して開発を進めるデジタル通貨のプラットフォームで、銀行の預金をブロックチェーン上で管理する「トークン化預金」と呼ばれる仕組みです。
DCJPYのポイント
- 価値の安定: 銀行預金をベースにしているため、電子マネーと同様に「1円=1 DCJPY」として価値が安定しています。
- 即時決済: ブロックチェーン技術を活用することで、企業間の大規模な決済や送金を、24時間365日、低コストで瞬時に完了させることが期待されています。
- 新たな金融サービス: 将来的には、デジタル証券(セキュリティトークン)の売買や、NFT(非代替性トークン)の決済など、これまでにない新しい金融サービスへの活用が見込まれています。
ゆうちょ銀行という国内最大規模の金融機関が参画することで、日本のデジタル通貨、そしてキャッシュレス化の流れがさらに加速することは間違いありません。
海外のCBDC事情
すでにCBDC(中央銀行デジタル通貨)を正式に発行している国は、主にカリブ海の国々やアフリカの国が先行しており、バハマ、ナイジェリア、ジャマイカなど複数あり、それぞれの国の事情に合わせた目的で導入されています。また、大規模な実証実験(パイロット)段階の国として中国が挙げられます。
このように、特に島国や金融インフラが発展途上の国々で、現金管理のコスト削減や金融包摂を目的としてCBDCの導入が進んでいます。一方で、アメリカ、ヨーロッパなどの主要先進国は、既存の金融システムへの影響が大きいため、より慎重に調査・検討を進めている段階です。
では、アメリカドルをベースとした「USDT」や「USDC」とは何なのでしょうか? それは政府が発行するCBDCとは全く別のものになります。これらは民間企業が発行する「ステーブルコイン」です。発行したコインの価値を担保するために、発行額と同額の「本物の米ドル」を銀行口座などで保有し、価値の安定させています。主に仮想通貨の取引所で、ビットコインなどを売買する際の基軸通貨として利用されたり、ブロックチェーンを使った国際送金サービスなどで活用されたりしています。
アメリカではすでに「銀行預金(デジタルデータ)」として、銀行振込、デビットカード、クレジットカードの支払いなど、日常的な決済のほとんどをこの銀行預金という形のデジタルドルを通じて行われています。今回のゆうちょ銀行の導入はこの部分に当てはまります。
総括
デジタル通貨、本来の意味で言っても、中央銀行デジタル通貨という意味で言っても、私たちの「お金」のあり方を大きく変える可能性を秘めています。それぞれの違いを正しく理解し、活用することで、私たちの生活はより便利になりますね。



今後も「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の動きには目が離せません!最新情報があれば、記事にしていきたいと思います。


